cafe檸檬のブログ
沼津市のカフェ檸檬のブログです。 カフェ檸檬で行われるイベントなどの情報を掲載しています。 詳細はお問い合わせください。(TEL 055-962-3768)                        カフェ檸檬のホームページ→http://www.cafe-remon.com/index.html

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大御所に胸を借りた29歳のベルモンド「冬の猿」

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ジャン・ギャバン58歳。今ではまだ初老とも言えない年齢ですね。昔の人は老成してました。1844年フランス、ドーヴィル近郊の田舎町。宿の主人ギャバンは妻と約束してお酒断ち。代わりに飴をなめる日々です。そこに闘牛士だったという若者がフラッと現れ、二人は意気投合、最後に浜辺で盛大に花火を打ち上げ、彼にとって人生最後の盛大で、心置きなく思いを発散する一夜を過ごします。次の日若者は修道院に預けた娘と列車で帰っていきます。途中まで同行するギャバンが中国の「冬の猿」の話をします。「中国では冬になると孤児の猿が街に降りてくる。魂があると信じる中国の人たちは、サルたちにまごころを尽くし、山に返してやる。だから森に帰るサルたちで列車がいっぱいになるんだ。」この話を二人に聞かせ、降りて行った彼はベンチに座り飴をなめる。そのさみし気な後姿を置いて列車は去っていきます。あまり有名ではないのでしょうが、二人の幸福な競演が、いつまでも心に余韻を残す好きな映画の一つです。


12月のシネマクラブは「シベールの日曜日」でした。

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シベール役のパトリシア・ゴッジの愛らしさ、戦争で記憶を失った青年ピエールのハーディー・クリューガー。美しい映像とともに忘れられない映画の一つです。クリスマスの日にフランソワーズという偽りの名前でない本当の名をピエールにプレゼントする少女。しかしその日は彼の命の終わりの時でもありました。過去を失った孤独な青年と、家族に捨てられ寄る辺ない一人ぼっちの少女。二人の純な魂のふれあいは、現実の世界では理解されないものでした。古代からの土着の信仰と、それを認めず排斥するキリスト教社会の対比でもあります。再販されてすぐ売り切れましたが、現在ブルーレイは2万円になり、これ一つとっても、根強いファンが多い映画のようです。

大石学ピアノソロライブ充実の午後でした。

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また来ていただけるとは、本当にうれしいことです。今年は二回にわたってライブをやっていただき幸せです。圧巻の「TOSCA」にはしばし絶句。この狭い店でなんて贅沢な!最近は京都にライブを兼ねて行かれることも多いそうで、50歳過ぎて、「禅」の世界に心惹かれるというお話です。先日私も京都を訪れ建仁寺の方丈の石庭に圧倒されたばかり。紅葉の華やかさとは異質の石と緑と白の静謐な世界観。石庭のなにもかも断ち切ったような静寂は、この歳になって初めて心にしみました。大石さんが最近出されたCD「行雲流水」は今の心境にぴったりの静かな曲ばかりで、お店でかけていると購入申し込みが多いアルバムです。もう少しおいていただけばよかったと後悔しています。枚数が限定だったりするので早めに檸檬にお申し込みください。一人静かに聞くと、雲とともに美しい水の流れに身を任せるような穏やかな気持ちになります。多くの方に聞いていただきたい一枚です。