「ボブスンの婿選び」はデビット・リーン監督の知られざる傑作!
 こんなに楽しくてよくできた作品はなかなか見つかりません。何度見ても見飽きないという不思議な魅力は魔力に近い!ある人が落語の「芝浜」に通じると言っていますが、主人を立ててしっかり男に育てる出来た女房の物語は、東西を通じて同じいい話なのだと思います。酔っぱらいおやじで家族に君臨するチャールズ・ロートンもいいのですが、長女の婿になるジョン・ミルズが素晴らしい。そして地味な長女がだんだんに美しく見えてきます。それをまとめて見せるデビット・リーンはのちの大作に比べても、に引けを取らない腕のさえを見せます。どちらかというと「逢びき」「旅情」などの作品画好みなので、未見のこの作品は今年の拾い物映画ナンバーワンです。黒沢監督の「生きる」と争って金熊賞を取ったのですが…。楽しい解放感ではこちらだったかも
|