cafe檸檬のブログ
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青春の一本 ベルイマンの「第七の封印」

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おぼつかない記憶をたどっても、どこで観たかは思い出せません。しかし印象は強烈。まず十字軍の騎士と死神の命をかけてのチェスいう設定が斬新です。暗い海と空をバックに現れる死神。死をいつも感じていた騎士は「お前がいつも隣にいたのは知っていた」という。マックス・フォン・シドーでなければ演じられない存在感。生と死の不条理を描いてまるで哲学を映像で見ているかのようです。どんなに残酷な運命も、いわれのない死も無垢なものの不運も、すべてを飲み込んでゆく時代の不幸。そこに救いとして手を差し伸べる神の存在はないのか。騎士は問い続けます。神の存在の不確実性は、監督であるベルイマンの生涯にわたっての探求の根底にあるようです。ヨーロッパのキリスト教社会を土台にした寓話は日本人にはわかりにくいと言われていますが、黙して手を差し伸べない神の存在は遠藤周作の「沈黙」にも似て、心に深い問いかけを残します。難解と知ってわざわざチャレンジした、若気の至りのあの頃。いまだに語りぐさの「去年、マリエンバートで」同様に難解のまま記憶の海に沈んでいくのでありました。

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