今月のシネマクラブは、「ハムレット」ロシア1964年版です。
 シェークスピア生誕400年を記念して製作され、ヴェネチア映画祭で特別審査員賞を受賞しました。ロシアは、シェークスピア研究が盛んで、名画として評価されているローレンス・オリビエのイギリス版「ハムレット」が、舞台劇を意識して製作されているのと違い、クリミア半島の暗い海を背景とした重厚な仕上がりになっています。ドミトリー・ショスタコーヴィチは、監督の親友で、彼のほとんどの映画に音楽を提供しています。ハムレットを演じたインノケンティ・スモクトノフスキーは、有名な舞台俳優で、この映画に出たことで世界に名を知られるようになりました。オフェーリアは19歳のアナスタシア・ベルチンスカヤ。彼女はのちにロシアの監督ニキータ・ミハルコフと結婚。以前シネマクラブで見ていただいた「黑い瞳」の監督です。スモクトノフスキーも、子犬を連れた貴婦人アンナの、いやな夫役で出演していました。風貌が変わっていて分かったでしょうか?「ハムレット」の後,「リア王」も監督しました。ロシア映画 になじみのない方も、ロシア版「ハムレット」お勧めします。2月20日(土)5時半からです。
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