こんな時こそ見るべき映画2作品。「プロバンスの恋」と「アンドロメダ・・」
 歴史ロマンとSF古典。両極端な映画なのですが目に見えない疫病コレラと宇宙からの驚異のウイルスアンドロメダが、いま世界中でお騒がせのコロナウイルスに通じるものがあります。「プロヴァンスの恋」は1995年ジャン・ジュノの「屋根の上の軽騎兵」の映画化。1832年のフランスプロヴァンス。公爵夫人のポーリーヌ、彼女を守ってコレラが蔓延する土地を駆け抜ける騎士アンジェロの逃避行。当時謎の疫病コレラの蔓延する村や町の描写がかなりリアルで、集団ヒステリー状態の人々もどこかで見たような異様な有様です。「アンドロメダ」は1971年マイケル・クライトン原作名匠ロバート・ワイズ監督の宇宙から持ってきた未知の病原体の恐怖。戦う敵の全容が全くわからない。一瞬で血液が凝固し死に至る未知の病原体。政治家、軍隊、研究者、それぞれの連携がうまくいかないところなんて今を見ているようです。とにかく人を閉じ込めて村や町の封鎖。人の移動を禁止するしかすべがありません。昔も今もそれしか手がないのか・・・。と文明の進歩があれど、もっとも原始的な敵には原始的な封鎖で対抗とは!自宅で自分隔離の日々に読書と映画鑑賞をお勧めします。カミユの「ペスト」がベストセラーですがペストの蔓延する中世。十字軍から帰途につく騎士を通じ神と人と死を描く「第七の封印」哲学的な映画ですがこれもおすすめです。
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