2017年制作の合作映画「ナチス第三の男」より「暁の七人」私はこちらのほうがいいです!
 1975年アメリカ映画「暁の七人」は、ナチスの親衛隊中蒋ラインハルト・ハイドリヒ暗殺を描いた映画です。当時注目のティモシー・ボトムスとA・アンドリュースの2人が最後に泣かせます。監督のルイス・ギルバートは、英空軍でドキュメンタリーを作っていたので、本物の街や教会をできる限り使い、リアルな映像が当時をほうふつとさせます。同じ暗殺を扱った2作品が最近作られましたが、どちらも本作品には及ばないと思います。ヒトラー、ハインリヒ・ヒムラーに次いでナチス第3の男ラインハルト・ハイドリヒは知的で頭脳明晰行動力も伴う鉄壁の人物ですが、残酷さも人並み外れていました。「金髪の獣」「絞首刑人」「プラハの虐殺者」と呼ばれていたことでもその冷酷さがうかがえます。1941年イギリスに亡命していたチェコの軍人が特命を受け、レジスタンスと組んで彼の暗殺に着手します。後半の怒涛の攻防戦は双方命がけのすさまじいものでした。制作当時大戦の記憶を持った人たちも多く、残酷なシーンは極めて控えめで、それでも十分伝わる戦争の無残さが心に残る優れた戦争映画です。
|