cafe檸檬のブログ
沼津市のカフェ檸檬のブログです。 カフェ檸檬で行われるイベントなどの情報を掲載しています。 詳細はお問い合わせください。(TEL 055-962-3768)                        カフェ檸檬のホームページ→http://www.cafe-remon.com/index.html

プロフィール

カフェ檸檬のブログです。

カフェ檸檬

Author:カフェ檸檬
FC2ブログへようこそ!



最新記事



最新コメント



月別アーカイブ



カテゴリ



リンク

このブログをリンクに追加する



検索フォーム



RSSリンクの表示



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ショートフィルム「灯火」

LL_img_280583_1_convert_20230531204353.jpg2016年作「灯火」9分。上空から俯瞰して長いつり橋を渡る男が映し出されます。渡った先の深い森は「死者に会える」という言い伝えがある場所です。谷間で立ち止まった男は、動物や鳥いろいろな生き物の気配を感じます。古い鈴を持ち出し暗くなるまで森の中を歩き続け暗くなったころ遠くに一点の明かりを見つけ近づくと男が焚火をしているところでした。焚火の男は「君は何しにこの森に来たのか。」と問います。早くに死に別れた父に会えるような気がしてと答えると、彼の持っている鈴が自分のだと言い出します。死んだ父の形見の鈴。やはり自分のだという男。そして焚火だけが残り男の姿は消えていました。短い映画ですが心に残る作品でそれぞれの解釈で制作者との質問が飛び交いました。つり橋のかかる川はこの世とあの世を隔てる境界。想い出の遺品で親子とのつながりが明らかになります。たった9分なのに参加者との会話が何倍も続きました。


5月のシネマクラブは助監督の藤森圭太郎さんを迎えてショートフィルム3作とフリートークの会でした。

d-0606-1024x683_convert_20230531204809.jpg
藤森圭太郎さんは1985年三島市生まれ。日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻卒業。2012年李相日監督に師事しドキュメンタリー、音楽ライブ撮影編集に携わり短編「灯火」「diff」図夢歌舞伎「弥次喜多」「しゃぎり」最新作は長編ドキュメンタリー「夢を喰う」があります。



アラン・ドロンの結婚生活も映画のようです。

210125-nathalie-delon-en-images-photo-1_convert_20230220201707.jpg
210125-nathalie-delon-en-images-photo-3_convert_20230220201615.jpgアラン・ドロンの唯一の結婚は1963年から1967年までの一度だけ。アラン・ドロンはナタリーにあったとき自分にそっくりな人と思ったとか。二人は幼少期のつらい過去がよく似ていたようです。「世にも怪奇な物語」第2話「影を殺した男」で自身が演じているのは偶然でしょうか。ともあれ一時の安らぎを与えてくれた家族の幸せな風景です。世界的な人気俳優に穏やかな人生はなかなか訪れないのでしょうが幼いころに求めても得られなかった「温かい家庭」を味わえたのは幸せなことでした。
 

今月のシネマクラブは「黒衣の花嫁」でした。

20210316092826_convert_20230219200847.jpg
20210316092929_convert_20230219201102.jpg
ずいぶん長らくお待たせしました映画の一作。以前出たきり高額すぎて買えませんでした。1968年フランソワ・トリュフォー監督作品。結婚式の日に教会の入り口で殺された夫。5人の犯人たちを一人づつ殺していく女の物語です。復讐を誓い達成したとき彼のもとへ行くと心に決めたら一切の迷いなし。有名な画家であろうが子供がいようが容赦しないいさぎよさ。コーネル・ウールリッチ原作(幻の女で有名)音楽はヒッチコック映画で有名なバーナード・ハーマン。見どころは何と言っても強烈な意志で事を進める女にぴったりのジャンヌ・モロー。40歳という年齢と体調の悪さで、だれもが魅了される美女という設定に合わないミスキャストと言われましたが、そんなことはありません。円熟の演技力と何かわからぬ不思議な魅力は若さだけでは満たされぬもの。恋人と言われたピエール・カルダンのファッションを見事に着こなして楽しませてくれます。テンポの良さ終わり方も完璧です。フランスのたくさんのエッセンスがちりばめられたこの作品目の保養になります。

アランドロンが、尊厳死をえらぶのでしょうか?

8ef90625967b6567298b1efae91e9624--alain-delon-actors.jpg
最近脳卒中を起こし今は何とか安定しているようですが、スイスに居を移し息子のアントニー・ドロンが「父はスイスでの尊厳死を望んでいる。」との報道がありました。真偽のほどはわかりませんが、同時代のフランス映画の旗手ゴダールがスイスで尊厳死したことと重なります。かつて愛したロミ・シュナイダー、ミレーユ・ダルク最近亡くなったナタリー・ドロン。フランス映画界を席巻した朋友ジャン・ポール・ベルモンドもみな鬼籍に入ってしまいました。最後のパートナーとも別れて今は子供たちに見守られて療養しているようです。輝くように若かったデビュー当時の美青年から年を経て老いと向き合う現在、人はいつか居なくなってしまうのだという当たり前のことが身につまされる今日この頃です。